『小悪魔ageha』が復活していた!“キャバ嬢カルチャー”は不滅

文=田口るい
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 キャバ嬢向けファッション誌『小悪魔ageha』が、ウェブメディアとして復活した。YouTubeチャンネルやSNSも開設し、新たに専属モデルを募集するオーディションも開催中だ(エントリーはLINEから)。

 2005年に『小悪魔&ナッツ』として創刊した『小悪魔ageha』は、六本木や歌舞伎町などで働くキャバ嬢をモデルとして起用し、キャバ嬢向けのファッション・カルチャー誌として人気を博した。

 だが2014年に休刊。その後は復刊と休刊を何度も繰り返し、2020年4月にはムック本として復活していたが、このたびウェブメディアが立ち上がった。確かに、読者ターゲット層はわざわざ雑誌を買うより、スマートフォンを通じて手に入る情報を求めているかもしれない。

 ウェブ版の小悪魔agehaは“完全現役の若手キャバ嬢”をコンセプトにしているといい、冒頭記したように専属モデルのオーディションも開催。対象となるのは、キャバクラ、ラウンジ、ナイトクラブダンサー、ギャラ飲みで収入を得ている18~29歳の女性だ。

華やかなキャバ嬢の「心の闇」が人気に

 最初のブーム当時、桜井莉菜、荒木さやか、武藤静香ら人気モデルを輩出した『小悪魔ageha』は、ナチュラルな心地よさを重視する傾向にある現在とは真逆で、メイクもヘアも“盛ってナンボ”のスタンスだった。同誌で紹介されたデカ目メイクや盛り髪ヘアを真似する読者も多く、それまで日陰の商売とみなされることも多かったキャバ嬢のイメージを、華やかかつ軽やかなものに変えるきっかけを作ったといえる。

 一方では、「私たちは人間だから病んでいる」と題した特集でモデルたちが心の闇を明かす企画も人気を博した。また、モデルの中には、整形手術を受けたことを告白し、術前術後の写真を公開する者も少なくなかった。こうして、キャバ嬢の華やかな部分のみを取り上げるのではなく、リアルを追求する姿勢も読者に支持されていた。

 『小悪魔ageha』のモデルとして注目を集めた後、実業家に転身して成功を収めたケースもある。愛沢えみりは、アパレルブランド「EMIRIAWIZ」を立ち上げ、美容クリニックのプロデュースなどを行っている。武藤静香のアパレルブランド「Rady」はギャルやギャルママ、キャバ嬢、ホスト男性に大人気で、月間10億円の売り上げを叩き出したこともあるという。手越祐也や歌い手のまふまふとのコラボも話題になった。

 同誌は“伝説の雑誌”として、ある意味では過去のものとして扱われている。しかし、武藤静香のアパレルブランド「Rady」が相変わらず人気を集めていることや、門りょうやエンリケなどの元キャバ嬢がインフルエンサーやYouTuberとして活躍していることからもわかるように、『小悪魔ageha』の世界観やカルチャーに憧れを抱くファンは一定数存在している。キャバ嬢というカルチャーは一過性のブームとして過ぎ去ったわけではなく、一つのジャンルとしてしっかり定着しているといえるのだろう。

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