リクルート子会社元社員がOB訪問の学生に性的暴行容疑 動画撮影で数十人への余罪もありか

文=雪代すみれ
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GettyImagesより

 リクルート子会社の元社員の男が、就職活動の相談に来た女子大学生に性的暴行の疑いで再逮捕された。

 報道によると、容疑者の男と被害者の大学生はOB訪問アプリを通じて知り合ったという。昨年10月、就職活動の相談として男と大学生は食事をした後、男は大学生を自宅マンションに連れ込み、睡眠作用のある薬が入った飲料を飲ませ、わいせつ行為を行ったとのことだ。

 容疑者の男は既に同容疑で二度逮捕されており、容疑者の携帯電話内に保存されていた動画から今回の被害が発覚した。さらに警察はほかに被害者が数十人いると見ているようだ。

「第5次男女共同参画基本計画」では就活セクハラに言及

 近年、就職活動を通じたハラスメントは問題視されており、採用担当者やOB訪問で知り合った人から「交際をせまられる」「性行為の経験人数を尋ねられる」「ホテルに連れ込まれそうになる」などの被害が発覚している。

 Business Insider Japanが行った「就活セクハラ緊急アンケート」では、回答者723人のうち、約半数の359人が就活セクハラの被害に遭ったと回答しており(2019年11月24日時点)、女性だけでなく男性も被害に遭っていることがわかった。

 また、2019年2月には大手ゼネコンである大林組の男性社員が、OB訪問アプリで知り合った女子大学生を自宅に誘いこみわいせつ行為を、2019年3月には大手商社である住友商事の元社員の男が、OB訪問を通じて知り合った女子大学生に性的暴行を加え、逮捕されている。

 このように就活を通じたハラスメントや性暴力被害が明らかになっているものの、就活セクハラに関する法規制はまだ十分とはいえず、2019年に成立したパワハラ防止法の指針では<事業主は、(中略)パワーハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化等を行う際に、当該事業主が雇用する労働者以外の者(他の事業主が雇用する労働者、就職活動中の学生等の求職者及び労働者以外の者)に対する言動についても、同様の方針を併せて示すことが望ましい>と記載されるにとどまる。

 一方で、昨年12月25日に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」では、就活セクハラについても<外部相談窓口を含む相談体制の整備や研修の充実等、セクシュアルハラスメント防止対策の促進に向けた取組を行う>と言及されており、今後は就活生を守るための対策が講じられることだろう。早急な制度設計に期待したい。

 また、企業側の対策も求められる。たとえば、OB・OG訪問を行う際には会社への報告を必須とする、自宅等密室空間での相談の禁止、就活生向けの相談窓口の設置などがある。また報道によれば、今回の容疑者は出身大学や就職先等の経歴を詐称しており、OB訪問アプリの運営サイドも、本人確認を厳密に行うなどの対応が必要ではないか。大学側も企業と連携し、密室や飲酒を伴う場でのOB・OG訪問の禁止をルール化するなど、学生を守るために動くことはできるはずだ。

 OB・OG訪問アプリそのものに疑問の声もあるが、OB・OGとつながり実際に勤務している先輩の声を聞くことで、当該企業で働くイメージを持ちやすいメリットがある。また、OB・OG訪問が採用に有利になる場合や、業種によっては必須レベルのケースもあるのが実態だ。

 学生が安心して就職活動に臨めるよう、政府・企業・大学それぞれの対策が必要だ。

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リクルート子会社元社員がOB訪問の学生に性的暴行容疑 動画撮影で数十人への余罪もありかの画像2 ウェジー 2020.02.15

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