乃木坂46のCD売上が半分に…握手会ビジネス崩壊の深刻な影響

文=wezzy編集部
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乃木坂46「僕は僕を好きになる」

 乃木坂46が1月27日にシングル「僕は僕を好きになる」をリリースした。だが、その売上はコロナ禍における日本の女性アイドル業界の苦境を象徴するものだった。

 1月26日付オリコンデイリーシングルランキングによると、「僕は僕を好きになる」の初日売上は約45万枚。翌日の売上も約7万枚だ。十分すぎる数字に見えるが、これまでの乃木坂46と比較するとそうとも言えない。

 ひとつ前のシングル「しあわせの保護色」(2020年3月25日発売)は初日だけで81万枚の売上を記録している。10カ月ぶりのリリースで売上が半減と考えれば、衝撃の数字である。

 最も大きいと思われるのが、やはり「握手会」が失われたことだ。乃木坂46など坂道シリーズのグループはリリースの数カ月前からウェブサイト・forTUNE musicを通じて握手券付きのCDを予約する仕組みになっている。

 「しあわせの保護色」のCD予約が始まったのは1月30日から。当時はまだ新型コロナの影響が深刻化していない状況であり、握手券付きCDも通常通り売れた。

 しかしその後、コロナの感染状況は悪化。人がたくさん集まるイベントは開催できなくなってしまった。特に握手会は、タレントとファンが直接接触するという性質上、開催のハードルがコンサートや舞台以上に高い。

 結果的に、春から夏にかけて開催予定だった「しあわせの保護色」の握手会は延期となり、代替イベントとして、オンラインでファンとタレントが直接話す「ミート&グリート」が開かれた。

 「僕は僕を好きになる」は最初から握手会ではなくミート&グリートを特典にしているが、直接会えないイベントではファンの購買意欲も湧きにくいかもしれない。

堅調な売上を維持するK-POPとジャニーズ

 コンサートやイベントなどの興行を打てず、世界中の音楽産業が崖っぷちの状況だが、乃木坂46に見られたようなCDセールスの激減は、どのアーティストにも共通して起きている現象ではない。

 たとえばK-POPは間逆だ。2020年には、BTS『MAP OF THE SEOUL:7』『BE』、BAEKHYUN『Delight』、SEVENTEEN『Heng:garae』『;[Semicolon]』、NCT『NCT 2020 RESONANCE,PT.1』、BLACKPINK『THE ALBUM』とミリオンヒットがたくさん出たが、2019年にそういった記録をつくったのはBTS『MAP OF THE SEOUL:PERSONA』の1枚だけ。「作品のセールス」という点だけに限ってみれば、むしろ例年以上に活気のあった年といえる。

 この原因について、ガオンチャート(韓国の音楽チャート)のキム・ジヌ研究員はコロナの影響でコンサートを開くことができなくなった分、ファンの消費欲求がアルバムの購入に向かったのではないかと分析している(2020年10月22日付中央日報)。

 日本の男性アイドルでも似たようなことが起きている。その代表がジャニーズのSnow Manだ。2020年1月にSixTONESと同時デビューしたSnow Manは記念すべきデビュー年にも関わらず3月に予定されていたツアーは中止となり、ファンの前でパフォーマンスすることができなかった。

 そんななか熱心なファンはCDを購入することで応援の意志を表現した。10月にリリースされた「KISSIN’MY LIPS/Stories」はオリコン週間シングルランキングで初週100万枚越えのセールスを記録しているが、その裏には「Snow Man単独でもミリオンを記録させてあげたい」と願うファンによる購買運動があった(SixTONESと一緒にリリースした「D.D. / Imitation Rain」ではすでにミリオン越えを達成している)。

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