森喜朗会長のナショナリズム、出自差別…問題発言の数々。女性差別だけじゃない「オリンピック憲章違反」

文=wezzy編集部
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 森喜朗会長はその後も失言を続けた。

 2016年に開かれたリオデジャネイロオリンピックの代表選手団壮行会では、国歌“独唱”で陸上自衛隊中央音楽隊の松永美智子陸士長が歌った様子を振り返り、「どうしてみんなそろって国歌を歌わないのでしょうか」「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」「口をモゴモゴしているだけじゃなくて、声を大きく上げ、表彰台に立ったら、国歌を歌ってください」などと話した。

 国歌“斉唱”ではなく、国歌“独唱”なので参加者が歌わないのは当然なのだが……。

 それはともかく、オリンピック憲章では<スポーツと選手を政治的または商業的に不適切に利用することに反対する>とある。「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」などとナショナリズムを強制する森会長の方が、組織委の代表的な態度ではないと言えるだろう。

 さて、現在、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大はいつ収束するかまったく見通せない状況だ。2021年の開催に対しては日本国内ですら反対の声が大きくなっている。

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は2020年5月にBBCの取材に対して「組織委員会が3000~5000人もの人たちを永遠に雇用することはできない」「世界中のスポーツの日程を毎年変えることはできない。選手たちを不安なままにさせてはいけない」と、2021年以降の延期は不可能だと明言している。

 それを受けてか、ここ最近の森会長は「神にも祈る毎日」「どんなことがあってもやる」「一番大きな問題は世論」「有名人(聖火ランナー)は田んぼを走ったらいいんじゃないか」などと、国民の反発を招くような強硬な発言を繰り返している。その果てにあるのが「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」である。

 今回ばかりは地上波テレビなどの大手メディアもオリンピック憲章に背く発言であるとして森会長の辞任を示唆しているが、ここまで放言を許し、放置してきたメディア側の責任も重い。

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