堀越高校の「男女交際禁止」校則に疑問の声 「そこから何が学べるのか」「時代遅れ」

文=柴田さとみ
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GettyImagesより

 話題になっている堀越高校の男女交際を禁止する校則について、『スッキリ』(日本テレビ系)が特集した。

 堀越高校は芸能人が多く通うことで知られ、校則で男女交際が禁止されていることは有名。そんな中、元生徒が男女交際を理由に自主退学に追い込まれたとして、学校を訴えたのだ。訴状によると、教師は元生徒に対して約4時間に渡ってスマホの開示を求め、キスや性交渉の有無などについても執拗に問い詰めたという。『スッキリ』は、過去にも同じように男女交際を理由に退学に追い込まれた生徒に取材。また別の生徒からは、交際を把握されたが見逃してもらえたという証言もあった。

 スタジオでは番組コメンテーターが男女交際禁止の校則について議論を展開したが、総じて批判的。俳優の小澤征悦は、男女交際を理由とする退学処分について<教育としてどうなのかな? そこから何が学べるんだろう>と、禁止であるにしても退学にするのではなく、生徒に考えを促すことが必要なのではないかとコメントした。

 読売新聞特別編集員の橋本五郎氏も<校則は守らないといけない。それは大前提です。しかし校則が時代に合っているかとなると非常に疑問があります。だって、男女間の交際をするというとお互いを知る大切なことですから。むしろ相手を知るために、必要なことなんだと考えれば、男女交際を禁止するという校則をつくること自体が時代遅れだと思う>との見解を示した。

 また、MCの近藤春菜は今回の裁判が校則を考え直す機会になると言及した。

<一回考えるきっかけには今回の訴訟でなるのかな。交際っていうのは禁止することなのか。(芸能人の場合は)表現として必要なものなんじゃないかとか。そこまで話が及ぶくらい考えるチャンスなんじゃないかと思いました>

 一方で、MCの加藤浩次は学校側の意見を推測。<「男女交際に厳しい学校なんですよ」と、例えば男女交際をさせたくない親御さんに対してはアピールになったりする。だったら校則をゆるくしてしまうと、そこの部分が学校としてなくなってしまうんじゃないかという。これも凝り固まった考えだと思うけど>と、学校側は恋愛禁止を学校のブランドや特色として捉えると述べた。

男女交際で退学した芸能人も

 これまで堀越高校を卒業した芸能人が、校則についてテレビなどで言及する機会はあった。先日は俳優の浜辺美波が『アベマの時間 ひろなかラジオ 浜辺美波が来たよスペシャル』(テレビ朝日系)に出演した際に、<(恋愛が)バレたら退学なので、ちょっとずつ(生徒が)減っていきました。1年生から3年生までで>とぶっちゃけ話題になった。

 モデルで俳優の西内まりや、タレントのあびる優は堀越高校を退学しているが、男女交際が原因とみられるケースだ。

 一方で、俳優の柳楽優弥と豊田エリー夫妻は、堀越在籍当時から交際していたと公言。学校にバレないように、校内では「他人の目がある所では別々に歩く」「手作り弁当を渡す時は、廊下ですれ違いざまに渡す」といったルールを徹底していたそうだ。

 私立高校とはいえ、生徒の恋愛を禁止し、スマホの開示を求めたりキスや性交渉の有無などを問い詰めることは、人権侵害に値するという意見もある。今回の裁判を機会に、学校側は校則の正当性を今一度考える必要があるのではなかろうか。

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