「上座・下座」「お辞儀ハンコ」実は無駄だと思うビジネスマナー

文=wezzy編集部
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GettyImagesより

 仕事を円滑に進める役割を果たしているとされる「ビジネスマナー」。しかし、「細かすぎる」「本当に必要?」「正直、面倒だなぁ」と疑問や不満を感じている人も多いのではないでしょうか。

 ビジネス上の問題解決を考えるメディア「Biz Hits」が、働く男女500人に「不要だと思うビジネスマナー」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式で公開しています。回答者の属性は、女性307人/男性193人。年齢は、10代0.6%/20代21.0%/30代40.6%/40代24.6%/50代11.0%/60代~2.2%です。

 ビジネスマナーに自信があるかを質問したところ、「ある」5.4%、「多少ある」44.4%、「あまりない」40.4%、「全くない」9.8%。自信がある人とない人、ほぼ半分ずつでした。年代別で見ると、「ある」「多少ある」と回答した人の割合が半数を超えているのは10~20代のみ。若手社員は新入社員研修で教わったビジネスマナーをしっかり覚えており、自信があるのでしょうか。

 他方で、約3割の方がビジネスマナーを知らずに恥ずかしい思いをしたことが「ある」と回答しています。「敬語を使おうとしたが変な日本語になってしまい、相手から笑われた」「名刺をどちらから出すかわからなくて、恥ずかしい思いをしました」「新入社員のころ、座席位置を知らずに、一番偉い人が座る位置に座ってしまった」など、言葉づかいや名刺交換、上座・下座にまつわるエピソードが多く寄せられました。

 しかし人はそうした失敗から学ぶもの。「ビジネスマナーを知らなくて恥ずかしい経験をした」人のうち44.3%が、現在は「ビジネスマナーに自信がある」「多少ある」と回答しています。

 とはいえ、いつまで伝統的(?)なビジネスマナーを受け継いでいくのかという疑問も。不要と思うビジネスマナーがあるかという質問には、7割近くの人が「ある」と回答しており、年代別で見ても10~20代が67.6%、30代が69.5%、ベテランが69.8%と「不要派」が多数。若者は堅苦しいやりとりを嫌いベテランはマナーを重んじるというイメージはあくまでも“イメージ”に過ぎないようです。

 では、具体的にどんなビジネスマナーが不要だと思われているのでしょうか。1位に「名刺交換の所作」(84人)です。2位以下は、「上座・下座の席次ルール」(56人)、「言葉づかいや呼称のルール」(55人)と続いています。「不要だ」と思う理由としては、以下のようなコメントが寄せられました。

【1位 名刺交換の所作】

・名刺交換の時、上司が上にだすこと。立場の同じ人が譲り合いはじめて煩わしい
・名刺入れを持ちながら、両手で受け渡しお辞儀をする一連の流れが時間の無駄に感じる
・名刺の置き方。一言断って、さっさと名刺入れにしまってもいいと思う

【2位 上座・下座の席次ルール】

・テレワークでの席次。ネット上でも上座、下座を気にするという風潮は理解できない
・エレベーター内の席次。エレベーターに乗るわずかな時間に立つ位置などの決め事は不要だと思う
・上座下座ではなく、会議資料などスクリーンに映し出すときに一番見やすい席をえらい人にするなど臨機応変に対応した方がいい

【3位 言葉づかいや呼称のルール】

・尊敬語や謙譲語を意識しながら、綺麗な文章を考えている時間がもったいない
・相手を呼ぶ際に、役職名をつけること。メール等を送る際に、いちいち「この人の今の役職は何だったかな」と調べるのが時間の無駄

【4位 服装やメイク】

・ボタンダウンのシャツがダメだという風習。センスがよいファッションであれば、許してもよいと思う
・女性だけ化粧とストッキングを履くこと。化粧をしていなくても清潔感があれば良いと思います
・夏でもネクタイ・ジャケット着用。顧客の前で汗ダラダラかいているほうが失礼に感じる

【5位 お辞儀ハンコ】

・わざわざ角度を調節しなくてはならないので時間がもったいない
・文字はまっすぐの状態が一番読みやすいので、このマナーは読みにくくするだけで、逆に迷惑
・まったくビジネス的な意味のない、不要な気遣いだから

▼調査概要
調査対象:全国の働く男女
調査日:2021年1月16日
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:500人(女性307人/男性193人)

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