半径1m以内のジェンダー・ギャップに立ち向かう子どもたちの物語『わたしの気になるあの子』

文=wezzy編集部
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GettyImagesより

 累計発行部数3万部を突破した『わたしの苦手なあの子』(ポプラ社)の著者・朝比奈蓉子氏による新刊『わたしの気になるあの子』が2月10日に刊行されました。

 世界経済フォーラム(WEF)が毎年公表している世界各国のジェンダー不平等状況を分析した「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」において、日本の順位が低すぎること、つまり日本が「ジェンダー・ギャップ」の根強い国であることは常に指摘されています。

 それはきっと、子どもたちが育つ過程でも小さな違和感として降り積もっていて、「それが当たり前なんだろう」「普通なんだろう」と受け流そうとしても心に大きなしこりが形成されていきます。

 『わたしの気になるあの子』は、「ジェンダー」や「多様性」について、理不尽な校則や先生からの言葉、家族や友人との交流といった、子どもたちにとって身近な切り口で描き、「自分事」として考えてもらえるような内容です。

『わたしの気になるあの子』
朝比奈蓉子 作/水元さきの 絵
定価:本体1400円(税別)
ポプラ社刊

【あらすじ】

助けてあげたいのに「ほっといてほしいの」だって。だけど、ほっといていいのかな…。 どうしたらいい? 気になるあの子に近づくために。

「女の子らしくしろ」と口うるさい祖父にモヤモヤと反感を覚える瑠美奈は、ある日、クラスメイトの詩音が坊主頭で登校してきたことに衝撃を受ける。詩音は転校生で、最初からあまりクラスに溶け込もうとせず孤立していたのに、ますます浮いてしまう。実は、詩音が坊主にしたのにはわけがあった。彼女の高校生の姉が、転校先の「時代錯誤な校則」に抗議するために坊主にし、周囲から理解されないでいるのを助けたかったのだ。それを知った瑠美奈は、そんな詩音をなんとかして助けたいと思うようになり…。

「ねえ、人ってさ、どうして自分とちがうものを、受け入れられないんだろ」

「女の子らしく」「男の子らしく」「高校生らしく」そうは言うけど、「らしさ」っていつ誰が決めたこと? ふつうじゃないって、いけないこと? と考え始めた瑠美奈たち。「多様性」について、人を想い、助けあい、認めあうことについて、自分自身に問いかけるきっかけをくれる物語。登場人物それぞれの視点から描きます。

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