菅首相長男が暴いた菅政権の本質 「自助」強いられるのは国民だけ、身内には手厚い「共助」「公助」

文=ダースレイダー
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 この仕事っぷり、正剛氏が菅義偉氏の長男だから可能なのか? それとも別人格として独自にやり抜いたのか?

 長男だから出来たのであれば、身内には甘々、菅氏が掲げる「冷たい」社会観は虚偽だった事になり、瓦解する。つまり、僕らは荒廃した『北斗の拳』の世界から解放されるのだ。やった!

 現在調査中とのことで、なぜか菅首相も総務省側も国会で歯切れが悪い。だが、そもそも「調査中」だとか、「公判を控えているから」とか、「捜査中だから」といった事情は、答えない理由にはならない。

 正剛氏の件に関しては国家公務員倫理法違反の可能性が高い。それでもすぐにでも実情を明らかにするべきだろう。それが日本社会を覆う暗いムードを変える機会になるかもしれないからだ。

 正剛氏は元々バンドマンでもあったと言う。バンドを辞めてからも定職に就かずにいたところを菅首相が秘書官に取り立てている。この国の行政の文化政策への配慮のなさ、そして新自由主義的成果第一の価値観……それを覆す可能性を正剛氏は持っている。

 菅首相が息子と向き合い、その人生をちゃんと受け入れれば、だ。何かを生み出さなければ存在価値がない、という前提がいつの間にか浸透している「冷たい」社会にうまく適応出来ない人もいるのだ。

 そして実際に菅首相は手を差し伸べたじゃないか。世の中には正剛氏のように父親が権力者じゃない人もたくさんいる。そうした人々への想像力を菅首相が持つ可能性は、息子にかかっている。バンドでもやろうぜ!

 政治家としては掲げた看板が虚偽だと判明した菅首相。父親の影響から抜け出せず国家公務員倫理法違反となるような行為に手を染めてしまった菅正剛氏。

 ふたりがそれぞれ背負い込んだ役職や重荷を下ろし、互いに正直になれば捻れた関係も変わるかもしれない。親離れに子離れが人としての人間関係の始まり。菅義偉氏は首相をそう遠くないうちに辞めるかもしれないが、”そして父になる”のだ。

(ダースレイダー)

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