圧倒的に低い賃金、弱肉強食社会になった日本の「幸福度」

文=加谷珪一
【この記事のキーワード】

選択肢がない社会は幸福感を感じにくい

 一連の調査結果を総合的に眺めると、人間の幸福感というのは「選択肢」の多さや「自由度」に大きく影響していることが分かる。日本では所得が高くないと幸福感を感じることができないのは、雇用環境が硬直的で、自分自身で人生を設計できる余地が少ないからである。

 これは逆に考えれば、選択肢がたくさんある社会にすれば、相対的に幸福感を高められるということでもある。冒頭で日本はお金の話がタブー視されているという話をしたが、これも社会が不自由であることの裏返しと考えた方がよいだろう。

 自分の思ったことをそのまま実行することができ、誰もその足を引っ張らない社会であれば、お金というのは単なる社会の潤滑剤という位置付けになり、何としても死守するものではなくなるはずだ。結局のところ、この問題は私たち次第であり、こうした社会を実現できるのかどうかは、私たちの意識にかかっている。

1 2

「圧倒的に低い賃金、弱肉強食社会になった日本の「幸福度」」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。