“小学生は肌着禁止”のブラック校則を加藤浩次が一蹴 「一律という考え方がもう時代じゃない」

文=柴田さとみ
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『スッキリ』公式サイトより

 理不尽な“ブラック校則”は、小学校にも存在しているようだ。3月15日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)が、川崎市議会で議題となった「小学生の肌着禁止問題」について取り上げた。

 これは体操服の下に肌着を着ることを禁止したもの。一部の学校において、低学年の生徒に対して肌着を着ないよう指導をしている学校があることを確認したという。理由としては「体育の授業後に汗で体を冷やさないため」「皮膚を丈夫にするため」などだという。

 川崎市以外でも同じようなルールを設けている学校は存在。福岡県の女子児童のケースでは「担任(この場合は男性)が児童を個別に確認し、胸の成長を確認できた場合のみ着用を認める」という驚きの回答があったという。保護者が抗議したことにより、全面的に肌着着用は認められたそうだ。

 番組が取材した専門家によると、こうした規則は肌着がなくても大丈夫という古い価値観や、忘れ物を減らすといった管理の手間を削減することが優先されているためにあることが多いという。

 SNSでは、「気持ち悪い」という意見とともに「信じられないけど、今でもあちこちで聞く」「羞恥心だってあるし、クラスメイトより早く生理が来たとかブラジャーが必要になったとかでも悩む年頃でしょ」「子どもの成長への無理解が過ぎない?」と、子どもへのあまりの配慮のなさに非難の声が上がった。なかには、体操服の前面にわざわざ裏地を縫い付けて対応しているという保護者もいるようだ。

 スタジオの議論では、MCの加藤浩次が<ルールを一律にしてしまうっていうのが古い考え><一律という考え方がもう時代じゃない>と一蹴。元プロテニスプレイヤーの杉山愛も、<いちいち下着の着用に許可を取らなきゃいけないってこと自体が理解ができない><皮膚の鍛錬ってありましたけど、下着を着てて鍛錬されないことはない。逆に衛生面を考えたら下着だけを取り替えたほうがいいかも>とコメントした。

 読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏は、学校現場のある程度の一律性はしょうがないとした上でも、肌着問題については時代に合わないとし<そういうことが嫌っていう子どもがいること自体が非教育的>と、無理強いを非難した。

 肌着禁止のほかにも「制服の下の肌着の色は白」など、色指定が入る学校もある。白い制服であった場合、下着も白だと色付きに比べてかえって透けて見えてしまうにもかかわらずだ。こうした合理的な理由のない“ブラック校則”は、以前からたびたび話題になり批判されてきた。特に今回のように、判断力や発言力が未熟な小学生に対して、古い慣習が公然と押し付けられているのだとしたらいたたまれない。

 保護者も「モンスターペアレントと思われたくない」「かえって子どもが嫌な目に遭うかもしれない」といった理由から、学校へ抗議することをためらってしまいがちだ。当事者間の問題に矮小化せず、今回の『スッキリ』のように社会問題として扱い、改善を要望していくことが必要だろう。加藤浩次も<ルールに疑いがあった場合は、変えていくことが大事かもしれませんね>とコーナーを締めた。

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