坂上忍「“ブス嫌いキャラ”はスタッフの提案」と責任放棄 「酷い言い訳」批判集まる

文=雪代すみれ
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『バイキングMORE』公式サイトより

 3月18日の『バイキングMORE』(フジテレビ系)で、MCの坂上忍氏が、過去の“ブス嫌い”キャラについて言及し、ネット上で物議を醸している。

 この日の放送では、東京五輪・パラリンピックの開閉会式の総合統括を務める佐々木宏氏が、お笑いタレントの渡辺直美氏の容姿を侮辱する発言をしたことについて取り上げた。

 佐々木氏は、開会式に出演予定だった渡辺直美氏をブタに仕立てる演出をグループLINE内で提案した。結局、他のクリエーターたちから批判を受けこの案は白紙になったものの、今月17日に『文春オンライン』にてこのことが明らかになると、批判が殺到。佐々木氏は18日に辞任した。

 『バイキング』のスタジオでは、LINEでのやり取りが流出したことの危険性について議論される中、木曜レギュラーの薬丸裕英氏は<漏れてしまう怖さと、じゃあ「オリンピックだからダメ」「バラエティだったらいいのか」って話にもなってくると思うんですよ>と述べ、「バラエティであっても時代が変わってきたから多分ダメになってきた気がする」と言及した。

 これに対し、坂上忍氏は<僕はどっちかっていうと、バラエティとオリンピックは一緒にするべきじゃないって思うから、それはやっぱちょっと分けて考えたほうがいいのかな>と話し、「バラエティの際(きわ)とオリンピックの際は違う」と、以下のように持論を展開した。

<俺、バラエティ出始めたときって「仕事とブスが大嫌い」っていう触れ込みで出てた時があるんだよ。その時だって、スタッフさんと話し合いながら、「こっちの方向で行ってもらえませんか」っていうのが当たり前にあるわけじゃない。それで「背負いますよ」っていう、その時代はそれが際だった>

<ただ時代が変わると、「じゃあ今はダメ」って言うのには僕らフィットしていかなきゃいけないわけですから。でも、オリンピックはちょっと違うのかなっていう。ただアイデアを生み出すためには、こういう発言というのは、なきにしもあらずだと僕は思う>

 坂上氏は2012年に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で「ブスは嫌い」などと発言したことを機に再ブレイクし、差別的な発言や、容姿に関する侮辱的な発言を繰り返していた。

 たとえば、2017年放送の『バイキングMORE』の前身である『バイキング』(フジテレビ系)にて、高橋真麻氏が宝塚歌劇団に憧れがあったことを話すと、坂上氏は「鼻で断念したんですか?」とイジり、他の出演者から「最低」と批判された。

 当時、真麻氏自身は<私は いじってもらって ありがたいのにー><私の鼻は いじって良い鼻なのです>とブログに綴っていたが、本人は良くても、容姿イジりを見て傷ついていた視聴者はいるかもしれないし、「他人の容姿をイジって笑いものにしてもいい」という価値観を発信すること自体にも問題がある。

 ほかにも、似たようなケースは枚挙に暇がない。2019年の4月に坂上氏が司会を務めた『FNS番組対抗オールスター春の祭典目利き王決定戦』(フジテレビ系)では「整形美女とナチュラル美女の境界線」の目利きをするクイズが行われ、そのなかで坂上氏は整形美女として出演した女性に対し小馬鹿にしたり見下したりする言動を連発。視聴者から非難の声が起きている。

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坂上忍「ブス嫌いキャラはスタッフの提案」と責任放棄 「酷い言い訳」批判集まるの画像2 ウェジー 2019.04.03

 再ブレイク当時のキャラクターを「スタッフの提案であった」とする発言に、ネット上では「ダサい言い訳」「責任をスタッフになすりつけた」と、坂上氏に対して批判的な意見が集まっている。

アップデートされても“なかったこと”にはできない

 “ブス嫌いの毒舌キャラ”がスタッフからの提案だったとしても、そのキャラを“背負う”選択をしたのは坂上忍氏自身のはずだ。自身にもメリットがあったから“ブス嫌いの毒舌キャラ”を受諾したのではないか。

 彼が再ブレイクを果たしたのは、当時は坂上氏のキャラが社会に「面白い」と受け入れられていたわけであり、坂上氏だけの問題ではないが、だからといって、あの頃の言動がなかったことにはならない。

 過去に問題発言をした人でも意見を述べる権利はあるが、過去の言動の責任を放棄していいかは別問題だろう。

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坂上忍「ブス嫌いキャラはスタッフの提案」と責任放棄 「酷い言い訳」批判集まるの画像2 ウェジー 2021.02.18

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