
Getty Imagesより
アラフォー世代の中には、“毎月の白髪染め”がルーティンな人は少なくないと思います。白髪は3週間程度で根元が目立ち始めるため、月2回の白髪染めが習慣化している人もいます。
しかし、白髪染めの繰り返しは、“髪のダメージ”という不安も付きまといます。そこで今回は、大人女性が抱く白髪染めに関する疑問や悩みを解決したいと思います。
Q 白髪染めを繰り返すと薄毛になる?
白髪染めの成分が働きかけるのは、主に「毛髪」の部分です。つまり、「薬剤によって薄毛になる」ことは、ほとんどないといわれています。
ところが、一般的な白髪染めの場合、毛髪内部に入り込んで色素を入れていくので、毛髪のタンパク質が破壊されてダメージが起きます。これを繰り返すと、「髪痩せ」という現象が起こりやすくなるのは否めません。1本1本の毛髪が痩せて細くなると、ボリュームがなくなった印象を与え、どうしても薄毛に見えてしまうのです。
そのため、白髪染めの間隔は、最低でも1カ月は空けたいところ。もし、途中で白髪が気になりだしたら、シャンプーで落とせるワンデイ用の白髪隠し(白髪コンシーラー)をつなぎに使うのが便利です。
マスカラタイプ、ファンデーションタイプなど、それぞれに特徴があります。自分のスタイルにマッチしたタイプを選んでみてください。
〇マスカラタイプ
リキッドタイプの白髪隠し。マスカラのような形状をしていて、コーム部分で白髪をなぞり染毛します。長く伸びた白髪や、髪をまとめたときに見える‟筋状に出た白髪”を隠したい時にとても便利です。
〇ファンデーションタイプ
見た目はパウダーファンデーションのような形をしていて、プレストされた染料をパフで塗布します。トップの根元が噴水のように白くなっている人など、広範囲を一瞬でカバーしたい人に最適。ドライタッチなので、根元も潰れないのが特徴です。
〇コームマーカータイプ
太いマジックのような筒状です。櫛の目の間にペン先が数本ついています。気になる生え際の白髪をキャッチしやすく、顔周りの白髪が気になる人や、まとめ髪をする人にオススメです。
Q 褪色を防ぐ方法はありますか?
染めた直後は染料が流失しやすいので、自宅での洗髪は24時間後にしましょう。色落ち防止に特化したヘアカラー用シャンプーも多く発売されています。その特徴は、ヘアカラーによってアルカリに傾いた髪を弱酸性に戻したり、薬剤によって開いたキューティクルをキュッと引き締め、内部の染料の流失を防いだりする働きをもつことです。
染料が安定するには、7日~10日かかるといわれます。その間は、専用のシャンプーとトリートメントを使いましょう。また、髪の乾燥は褪色を早めます。紫外線対策を行い、濡れたままの髪を放置しないことも大切です。
Q「白髪染め=暗い色」だけですか?
一昔前は、白髪染めは黒、もしくはダークブラウンしか選択肢がありませんでした。しかし、今では、髪染めブランドが多数登場し、ファッションカラー並みのカラーバリエーションが揃っています。オレンジ・ピンク・アッシュ・マットなど、豊富な色味を楽しめるようになったのです。
ただし、白髪の量によって、その仕上がりには違いが生じます。これを解決するには、例えば、ファッションカラーと白髪染めを混ぜたり、同色の黒髪用、白髪用の薬剤を使い分けて色に統一感を出す手法などを取り入れます。また、一部の脱色した毛束と白髪にハイライトカラーを入れて立体感と髪色を楽しむ方法も。
今はヘアサロンも多彩なテクニックを操る時代です。白髪染めで明るい色味を楽しみたい人は、担当美容師さんに相談してみましょう。
Q髪のダメージがひどい場合の白髪染めは?
切れ毛や抜け毛、ごわつきなどの乾燥が激しいときは、白髪染めを小休したほうが賢明です。白髪の量がそれほど多くなければ、先ほどのワンデイ用の白髪隠しに加え、インバスで使える「白髪染めトリートメント」もオススメです。
白髪染めトリートメントは、‟薄染まり”だと評する向きもありますが、トリートメント成分で作られており、髪を労わりながら白髪をカバーできるのは魅力的。色が入りにくいと感じたら、シャンプー後に髪の水分を徹底的にとりましょう。タオルを絞るように水気を切ったら、一度タオルドライを行い、トリートメントをなじませます。
最近では、髪や頭皮への負担が少ない染料も開発されています。興味のある方は、通っているヘアサロンなどに取り扱いの有無を尋ねてみてください。
髪のダメージを軽減しながら、自分の用途にマッチする白髪染めを使い、艶やかな髪色をキープしたいものです。