「身内がトンデモになりまして」座談会:エセスピ&健康法に傾倒した家族友人とどう付き合う?

文=山田ノジル
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ーーそこで冷静でいられたのもすごいですね。

B美:私の祖母が、占い師をやっていたんです。でも祖母の占いは今でいうところのカウンセリングに近く、相手の話を聞くことで悩みを聞き出しアドバイスする感じ。祖母はいつも「相手の人生を背負うことができなければ、占うな」と言っていましたね。「逆にお金にしようと思うなら、はじめに脅すのが効果的」とも。だから気功師を前にして、あ~この人は私をカモだと思っている、と。そこから警戒しながら、見るようになったんです。

C香:まさに、暮らしに役立つ先人の知恵。

B美:脅し文句はもっとありますよ。子どもが生まれてからも、産後3日くらいでその気功師のところに連れていかれました。長女は「この子は大丈夫」と言われましたが、次女は顔を見た瞬間「この子が10歳ぐらいで何かあるから気をつけなきゃいけないね」と。何かって何ですか? と聞けば「それを言ってしまうと、あなたがそういう育て方をしちゃうから」「それまで毎週私のところに通いなさい」と言われて。結局その2年後に離婚したのでまったく訪ねていませんが、いまだに元夫はその言葉を信じていて、「先生のところに連れて行くから何日空けておいて」とか言ってきます。でも特に次女は父親の顔も覚えていないくらいですから、子どもたち自身が「何言ってんの」みたいな感じで無視しています。

ーーそういうの、スピハラって呼びたい。

B美:私が子どもを予防接種に連れて行くと元夫は「先生がやるなって言ったのに」と怒るし、乳児湿疹がひどかった長女にステロイド入りの塗り薬を使うと、「ステロイドなんて塗ったらこの子、将来色素沈着が心配」と文句をつける。子どもがかゆみで苦しんでいるのに、少しくらいの色素沈着がなんだっていうんでしょう。

ーー子どものためを思って言っているのではなく、気功師の指導にそっているかどうかが重要なんでしょうね。

A子:優先順位がおかしくなるんですよ。マルチだと、誘ったのに一緒にやらない人は友だちじゃない! みたいなのすごくよく目にしました。人の顔が札束にでも見えているんですかね? 元カレがマルチをやっていたときは、無料奉仕は仕方なくやっていましたが、友だちだけは紹介しまいと必死でした。「私の友だちもみんな役者じゃん? だから結構ドラッグやってる人も多くって~」とか危なそうな話を捏造して、友だちだけは死守しました。だから元カレの上の立場の人たちからは、私は悪魔のように嫌われていました。

さらにうちの母もおかしいんですよ。ずっと疎遠にしていたんですが、前に一度会ったんですよね。8年ぶりに。そういうときくらい、普通に会おうとしません? カフェでも何でもいいから話をするとか。でも、100人ぐらい集まっているマルチの講演会みたいのに連れていかれました。ああもうこの人、徹底的にクズだな! って(笑)。

B美:じゃあ自分が信じているものは徹底的に実践するのか? といったらそうでもなかったです。元夫は重度の糖尿病でしたが、これも気功師が「食事で治る」と主張するので、病院からもらってきたインスリン注射とか捨ててしまうんですよ。そしてキャベツを1日2玉食べることを選ぶものの、その調理は全部私。なのに「またキャベツ?」「飽きた」「ご飯が足りない」といって食べない。結局悪化して、最終的には私が病院に呼び出され「夫をちゃんと管理しろ」と怒られる。でもそれを伝えると「君がキャベツごはんをちゃんと作ってくれないからこうなった」と責任を押しつけてくる。

C香:聞いているだけで、腹が立ちますね!

B美:ところが職場や友人の前では「医者のいうこと聞かなくちゃ」とか「家族は大事だよね」って言うんですよね。言っていること違うよね? とツッコむと、「あの人は大丈夫だから指導する必要がない。君はダメだから教えてあげている」ですって。

ーーありがたい先生のお言葉も、モラハラの道具なんでしょうか。

A子:マルチな元カレは、そのマルチ系アロマが本当にいいと信じているというよりは、完全にビジネス。そして男尊女卑でしたね。彼は前職の男社会で、ボロ負けしているんですよ。その焦りもあるんでしょうけど、女が圧倒的に多いマルチ系アロマの世界ならマウントとれると思っている感じがありました。ついでに周りの女性に手をつけまくってもいましたけどね。とことん女を馬鹿にしています。

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