体罰を容認する大人が減少 大人と子どものしつけにおける体罰等に関する調査結果を発表

文=wezzy編集部
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Getty Imagesより

 今年1月、子ども支援専門の国際NGO 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンにより、全国の大人を対象に、体罰等に関する意識・実態調査が実施されました。 今回の調査結果では、子どもへのしつけのための体罰を何らかの場面で容認すると回答した人は41.3%で、前回(17年7月)より15.4ポイント減少しました(グラフ1)。性別では男性が、年代では子どもの年齢が比較的高い子育て世代の40~50代が、相対的に体罰を容認する割合の高いことが明らかになりました。

「グラフ1」【2017年との比較】しつけのために、子どもに体罰をすることに対してどのように考えますか。(単一回答)

体罰を容認する大人が減少 大人と子どものしつけにおける体罰等に関する調査結果を発表の画像2 また、今年4月、親などによる子どもへの体罰禁止を規定した改正法が施行されてから約1年が経過したことを受け、1年前と比較して体罰を容認しなくなった回答者(2,656人)にその理由を尋ねたところ、「虐待などのニュースを見聞きしたから」「体罰等が子どもに与える影響を知ったから」という理由が5割以上で最も多く、法による体罰禁止を理由に挙げた回答者は2割弱でした。

 子どもへのアンケートでは、体罰等に相当する行為を容認する子どもが一定数おり、かつ年齢が上がるにつれて容認度が高まる結果となりました。また、約4割の子どもが、これまでになんらかの「体罰等を受けた経験がある」と回答しました。さらに、体罰等を「受けたことがある」と答えた子どもと比較して、「受けたことがない」と答えた子どもは、身近な大人に自分の意見を聞いてもらっていると思う傾向がありました。

体罰等をなくすための4つの提言
 セーブ・ザ・チルドレンでは、「暴力から守られる」という子どもの権利の実現のために、今回の調査結果を踏まえ、国や地方自治体に対し、以下の4点について提言しています。
提言1:体罰等に関する調査を国レベルで、かつ継続的に実施し、子どもに対しても実施すること
提言2:子どもに対する体罰等を容認しない社会をつくるために、効果的な啓発活動を推進すること
提言3:子ども・子育て世代への支援策を拡充し、子育てに関連する公的予算を増額すること
提言4:子どもの権利を、大人と子ども自身へ啓発、普及し、教育していくこと

<調査概要>
Ⅰ.大人に対する調査
【調査方法】調査会社が提供する専用調査画面を用いたウェブアンケート
【調査の対象】全国、20歳以上の男女
・意識調査:男女、子どもの有無が同数となり、かつ年齢に偏りがないように抽出した大人2万人
・実態調査:意識調査回答者の中から子どもをもつ者を第一子の年齢別に同数になるように抽出した大人1,000人
【調査期間】
意識調査 2021年1月15日(金)~ 2021年1月19日(火)
実態調査 2021年1月22日(金)~ 2021年1月22日(金)

Ⅱ.子どもに対するアンケート
【調査対象】全国の小学校1年生(6歳)から17歳以下の子ども
【調査方法】インターネット上でのアンケートフォーム(Microsoft Forms)を用いたウェブアンケート
【調査期間】2021年2月1日(月)~ 2021年2月28日(日)
※本アンケートの実施にあたり、セーブ・ザ・チルドレンの子どものセーフガーディング指針に則って、子どもへの影響と安全に配慮した実施方法、質問内容、およびデータ収集に努めた。その上で、児童精神科医や法律家などのさまざまな分野の専門家から助言を受けて実施した。
・報告書(全文)はこちら: https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/php_report202103.pdf

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