「日本のユース女性の生理をめぐる意識調査」レポート 36%が生理用品の購入をためらったことがあると回答

文=wezzy編集部
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Getty Imagesより

 国際NGOプラン・インターナショナル(東京都世田谷区)が発表した「日本のユース女性の生理をめぐる意識調査」レポートによると、昨今取り沙汰される「生理の貧困」といった経済的困窮だけでなく、生理にまつわるスティグマ(恥と見なされること)などのネガティブな感情が、ユース女性の機会損失につながる可能性のあることが明らかになりました。

「日本のユース女性の生理をめぐる意識調査」(PDF:3MB)
https://www.plan-international.jp/activity/pdf/0413_Plan_International_Ver.03_01.pdf

 コロナ禍の長期化に伴い、途上国のみならず、欧米先進国の女性たちの経済的困窮も深刻化しています。昨今日本においても、コロナの影響による失業や収入減などの理由で生理用品の購入が難しくなっている女性たちの「生理の貧困」が、話題に上るようになってきました。

 世界70カ国以上で活動するプランは、「生理」を切り口にユース女性たちが置かれている現状を可視化することを目的に、欧米に続き日本でも、15歳以上24歳までのユース女性2000人を抽出し、合計15の設問に対する回答結果を分析。報告書にまとめました。

 同報告書では、生理をめぐり女性の抱える問題が明らかとなってきています。以下、その内容の一部を見ていきましょう。

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生理用品の購入・入手をためらった経験の有無

 

●36%が、生理用品の「購入をためらったことがある」または「購入できなかった」と回答
 「購入をためらったことがある・購入できなかった」割合は、回答者の35.9%に上りました。「収入が少ないから」(11.2%)、「生理用品が高額だから」(9.0%)、「お小遣いなど自分が使えるお金が少ないから」(8.7%)といった経済的理由のほかに、8.9%が「恥ずかしいから(購入できない、親に購入を頼めない)」などスティグマを起因とする理由を挙げました。

●10人に3人が、生理によって「遅刻・欠席・早退した経験がある」と回答

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生理が理由で学校や職場を休んだ経験

 回答者の55.4%に当たる1108人は「ない」と回答した一方で、「遅刻・欠席・早退した経験がある」527人(26.4%)、「頻繁に遅刻・欠席・早退している」74人(3.7%)、 「生理のたびに毎回遅刻・欠席・早退している」54人(2.7%)など、約3割は、生理によって遅刻・欠席・早退した経験のあることがわかりました。これは、一定数のユース女性たちが、生理により機会を失った経験があることを表しています。

●生理に関して嫌な思いをした理由の半数以上は、「スティグマ」「忌避感・嫌悪感」から

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生理に関して嫌な思いをしたことがあるか

  「経血(生理の出血)が服などについたり、シミになったりしたこと」(48.5%)「替えの生理用品がなくて困ったとき」(34.6%)など経血をめぐる経験が顕著である一方、「恥ずかしい、知られたくない」などの生理にまつわるスティグマ(恥と見なされること)あるいは、「トイレを使用することをためらう」「サニタリーボックス・汚物入れを汚いと思う」など、忌避感・嫌悪感に関する回答も50%以上に上りました。

●生理についてネガティブな印象を持つユース女性が一定数存在

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生理について感じること

 生理になることで「つらい」「嫌だ」と感じるネガティブな選択肢(黒字)と、「嬉しい」「問題ない」とのポジティブな選択肢(赤字)の中で、肯定的な選択肢を選んだ回答者は各設問共に10%未満であり、回答者の多くはネガティブな選択肢を選びました。

アドボカシーグループ リーダー 長島美紀のコメント

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 日本のユース女性の生理に関する調査結果からは、女性にとって生理がネガティブなものとして捉えられていること、そして一部のユース女性が購入できなかったり、ためらった際の理由として、経済的課題があることがわかりました。また、購入をためらう理由に「恥ずかしい」という気持ちがあることも見えてきました。

 女性は閉経までに約40年間、生理という現象とつき合い続けます。女性の健康や栄養面などの改善は、女性が生理になる回数を激増させました。生理が日常である一方で、生理に関する話は未だにタブー視され、公の場で話すのが難しいことから、女性たちが抱える経済的・心理的な問題も共有されていない状況です。

 生理をめぐる問題を可視化することは、生理があるがために女性たちが直面する問題を明るみにし、問題解決を考える糸口となります。生理をめぐる議論を通じて、より多くの方々に女性が置かれている現状と課題について考えていただけることを願っています。

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