ハイサイ探偵団が5年続けた毎日投稿を終了。なぜYouTuberは休めないのか? ヒカキンは“過労死”指摘で毎日投稿をやめた

文=千葉佳代
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 人気YouTuberグループ・ハイサイ探偵団が、1247日(約5年)続けてきた毎日投稿を終了したと発表した。

 ひっちゃんは、毎日投稿終了の理由について「緊急事態宣言による遠征自粛」のためと説明。ハイサイ探偵団のメインコンテンツは「遠征」と「釣り」だったが、それができなくなったことで動画のストックがなくなったという。

 最近は、「耐火コンクリでアルミ焼きをやってみた」など、本来はサブチャンネルに投稿する動画をメインチャンネルで公開していたと説明し、ネタがなかったことを明かした。

 とはいえ、ハイサイ探偵団としては今後もできるだけ毎日投稿をしていく方針だそう。コメント欄には、「毎日投稿が無くなったとしても、ハイサイ探偵団の皆さんの時間で投稿していただけたら、ファンの皆さんも嬉しいと思いますよ」「ハイサイはこのクオリティで毎日投稿できてたのが異常ってくらいすごかったので、無理のないペースでこれからも動画を投稿してもらえたら嬉しいです。これからも楽しみにしてます!」と言ったコメントが寄せられた。

 ハイサイ探偵団が毎日投稿するきっかけは、UUUM社員から「毎日投稿をすると伸びる」と言われたことだったという。当時は毎日投稿が当たり前の時代で、ヒカキンやはじめしゃちょーをはじめ、人気YouTuberが皆、毎日投稿していた。そのため、UUUMからのアドバイス通りに毎日投稿を始めたようだ。

 YouTubeの毎日投稿には「動画視聴習慣をつけてもらえる」「毎日触れ合うことで親しみを感じてもらいやすくなる」というメリットがあり、数年前は多くのYouTuberが毎日投稿戦略をやっていた。

 しかし、毎日動画を投稿するというのが極めてハードで、精神を病んでしまうYouTuberも少なくない。

 1本の動画を作るためには、まず企画を考えたあと、撮影し、最後に編集するといった工程を経る。しかし、YouTube動画製作に関する作業はこれだけではない。そのほかにも、サムネ画像やタイトル、説明文、タグなども凝っていけばキリがない。

 うまくいっている時期は達成感があるかもしれないが、この頑張りが再生数やチャンネル登録者数に結びつかなかったときには大きな心理的苦痛をもたらす。

 また、毎日投稿という目標を作ることで、本来大切にしなければならない動画のクオリティが下がり、視聴者が離れる可能性もある。

 動画1本を作るのに丸一日かかることもザラで、そうなると生活のほとんどはYouTubeにとられてしまう。毎日投稿を頑張りすぎたゆえに、家族やパートナーとの仲が壊れてしまったり、体を壊す人も多いようだ。

 トップYouTuberであるヒカキンも、2017年放送『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)で生物学評論家の池田清彦氏に「長生きしないと思う」と言われたのをきっかけに毎日投稿をやめているが、現状でも睡眠時間は2~3時間だという。

 それだけ頑張る理由をヒカキンは「人は飽きるものですからね、多分」と語る。YouTubeは常に新たな動画を出し続けなければ、飽きられてしまう。そのため、「ゴールの見えないマラソン」とヒカキンは例えていた。

 たとえ毎日投稿をやめても、心の安寧があるわけではない。常に数字をチェックし、チャンネル登録者数の増減にビクビクしなければならない。

 今年に入り、毎日投稿を辞めた水溜りボンドも、チャンネル登録者数の減少に歯止めがかからず、ついに毎日投稿を始めた。ヒカキンは「好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、好きな時に動画を撮る。それがYouTuber。すべて自由なんです」という言葉に感動して、YouTuberを目指すようになったと語っていたが、YouTuberの誰もがそれを望みながらも、結局誰も休まないため、走り続けざるを得ないようだ。

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