コクーン(パイロット)
カラー:ブラック、ホワイト、シルバー、ブルー、ボルドー、チタン、メタリックグレー
※写真はボルドー
ペン先:特殊合金
ペン種:F・M
価格:3,300円(税抜価格 3,000円)
筆記具を愛する人なら、一度は使ってみたいと憧れる万年筆。高価なイメージが強いだけに、一つ持ってみよう…と思ったときにちょっと悩んでしまいがちですよね。とはいえ、今はいい時代になったもので、安くて優秀な選択肢がいろいろあります。
そこで、今回は、リーズナブルかつデザインが極めて秀逸な万年筆「コクーン」をご紹介しましょう。
繭のような丸みのあるフォルムが魅力のコクーン
コクーンは、あの大ヒット万年筆「カクノ」と同じパイロットの万年筆で、なおかつカクノと同じ特殊合金のペン先が使われているのだそう。
発売されたのは、コクーンが2012年でカクノが2013年。カクノが1000円台で小学生などジュニア世代向け製品であるのに対して、コクーンはそれより少し高い3000円台で新社会人などの若者がターゲット。
コクーンは、いわばカクノのお兄さん、またはお姉さんにあたる製品といってよさそうです。
カクノよりも値段が若干高く対象年齢も上がったコクーンは、ビジネスシーンにぴったりの洗練されたデザインが魅力。製品名どおりの「繭(=cocoon)」のような独特の丸みを帯びたフォルムは、柔らかさを感じさせつつも無駄がないすっきり感で、グッドデザイン賞(2013年度)を受賞したのもうなずける美しくスタイリッシュな筆記具です。
滑らかにペンが進むカリっとした書き味
やや太めになっているコクーンの軸。持ってみるとほどよい重量感で手の中におさまり、握りやすさも抜群です。
実際に書いてみたとき、筆者の感想としては、若干硬めでカリっとした感触ではあるものの、ごく滑らかにペンが進み、クセのない書き心地という印象を受けました。ボールペンなどでカリカリしたタイプが好きな人なら、この書き味はきっと気に入るはず。インクの補充はコンバーターとカートリッジ、どちらにも対応していて、インクフローも非常に良好です。
「いい筆記具を持ちたい」欲を満たしてくれる1本
万年筆を持ちたい理由というと、独特の書き心地を味わいたい、きれいなインクで書きたい…などがあげられますが、もう一つ、見た目にも上質なかっこいい筆記具を持ってみたい…というのもあるかと思います。
コクーンは、安価でありながら、高価なものにも決してひけをとらない優れたデザインで、いい筆記具を持ちたい欲を十分満たしてくれる1本です。
実は筆者自身も、カクノを試した後、もう少しいいものを使ってみたいと迷っていたときに、友人のアドバイスもあってコクーンを手にしたのですが、結果、書き心地のよさやインクの美しさ、上質で素敵な筆記具を手にしてテンションが上がる…といった、万年筆を使う喜びの大半をコクーンから教えてもらいました。
万年筆を欲しいと思ったとき、いきなり高価なものを買って使うのももちろんよいですが、それがちょっと怖いという人に、コクーンはとてもおすすめ。手に取りやすい価格で楽しむことができる非常に優秀なエントリーモデルなので、初めての1本に迷っているなら、よかったらこちら選択肢に入れてみてください。