あまりにひどい「菅首相の外交手腕」 訪米で分かった問題点を総ざらい

文=ダースレイダー
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 菅首相に残された僅かな本番の瞬間は例えば会見後の記者会見だったが、ここではロイターの記者の質問をスルーするという大失態を犯してしまう。

 バイデン氏にイラン問題について聞いたあとで「公衆衛生の専門家は、日本が五輪を開催する準備ができていないと指摘している中、開催するのは無責任ではないか?」と菅首相に質問したのだ。

 バイデン氏は答えた後に菅氏の方を見て答えるよう促したが、菅首相はあろうことか無視して日本の共同通信の記者に振ってしまう。

 五輪開催にここまでこだわっているのだから世界に向けて堂々とアピールするチャンスだったのではないか? 何か後ろめたいものでもあるのか? 帰国後に「緊張していた」という言い訳が出たが、それが事実であれば国のリーダーとして不安すぎる。

 今回の訪米では、事務方が用意した共同声明を読み上げるだけではあまりに成果が乏しいと考えたのか、官邸側がファイザー社のCEOとの電話会談も同じ日程に組み込んでいる。

 国内へのワクチン供給が遅れに遅れているのになぜ日本から電話しないのか? 電話代が心配だったわけでもあるまい。渡米したのに会っても貰えないのか…と暗澹たる気持ちにもなるが、菅首相はめげずに電話会談の結果を、今回の渡米の最大の成果として17日に発表している。

 「9月までに供給される目処がたった」。おおお…、心がざわめいてしまう。目処? 昨年から確保だのなんだのと言葉が並んだが9月で「目処」。米国では現在、一日300万人が接種しているのに。

 しかし、現実は更に厳しかった。ファイザーのブーラCEOは同日Twitterで「日本とは追加供給について協議した」とのみ発信したのに対し、18日にはEUを相手に年内の一億回分ワクチン追加供給を発表。また、イスラエルにも来年に数百万回分を追加供給する契約を結んだという。いまだ「協議中」の日本とは違い、EUやイスラエルとは具体的な数字付きで、しっかりとした契約を結んでいるのだ。

 河野太郎ワクチン担当大臣は「契約は未完了だが実質合意している」という不思議なフォローをしているが目処を立てたのは菅首相の都合の良い思い込みによるものなのではないか?

 菅首相の初陣、ここまでボロボロで内心どのような気持ちなのだろうか?

(ダースレイダー)

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