コロナ禍でも昔ながらの価格で絶品料理を提供する飲食店3選!

文=A4studio
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GettyImagesより

 約1年前から流行し、いまだに収束の目途が立っていない新型コロナウイルス感染症。4月25日には東京都、大阪府、兵庫県、京都府で3回目の緊急事態宣言が発出され、さまざまな業界が厳しい状況に追い込まれている。

 特に困難な状況にあるとされているのが外食業界で、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、何度も休業や時短営業が要請されている。政府や各都道府県からは給付金や休業・営業短縮の協力に伴う支援金などが支給されているものの、経営に苦しんでいる飲食店も多いようだ。

 だが、1年以上もの長きにわたるコロナ禍でも、昭和から続く低価格のまま営業を続けている飲食店も存在する。今回はそういった飲食店のなかから東京に店を構えている3店を、昔ながらの飲食店に詳しいフリーライターの下関マグロ氏に紹介していただいた。

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下関 マグロ(しものせき・まぐろ)/フリーライター
出版社、編集プロダクション、広告代理店での勤務を経てフリーに転身。2014年にフリーライターの北尾トロとともに「町中華探検隊」を立ち上げ、日本全国の町中華(大衆向け中華料理店)を記録する活動を開始した。著書に『ぶらナポ -究極のナポリタンを求めて』(駒草出版)、共著に『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(KADOKAWA)など多数。Twitter:https://twitter.com/maguro_shimo

『玉屋』(町中華)/北区十条

 最初にご紹介いただいたのは、JR埼京線・十条駅とJR京浜東北・東十条駅からそれぞれ徒歩約7分の場所に位置する中華料理店「玉屋」。

「『玉屋』は1957年に創業した老舗の町中華です。おすすめは何と言っても600円で提供されている仙人ラーメン。豚骨と鶏ガラで取った出汁に、煮干しやかつお節を合わせたダブルスープは透き通った黄金色が美しく、奥深いうまみがあります。

 具材はチャーシュー、刻みネギ、小松菜、メンマ、ナルト、ゆで卵と、ラーメンの王道を貫き、見た目も美しい“東京ラーメン”のお手本のような逸品と言えるでしょう」(下関氏)

 仙人ラーメンとは少し変わったネーミングだが、由来はどこからきているのだろうか。

「店を創業した先代のラーメン作りに向かう姿が仙人のようだと言われていたことから名づけられたそうです。

 先代は5年前に亡くなられ、今はメニューを絞り込んで奥さんと娘さんで切り盛りして、先代が作り上げたお店を守っています」(下関氏)

 先代が生み出した味は、たゆまぬ努力によって受け継がれているようだ。

『キッチンミキ』(洋食屋)/新宿区西早稲田

 続いては、東京さくらトラム(都電荒川線)の早稲田駅から徒歩約2分の洋食屋「キッチンミキ」をご紹介。早稲田大学の近くに位置し、テレビ番組などでも何度か取り上げられている店のようだ。

「1963年に山内君江さんが創業した洋食屋さんで、“キミエ”さんのお名前を逆さにして“ミキ”と名づけられました。現在は息子である康行さんが2代目として店を切り盛りしています。

 お店の名物料理であるミキランチは、ひとつのプレートにカレーのかかったライス、チキンカツ、メンチカツ、ハム、マカロニ、ナポリタン、さらにキャベツなどの生野菜がのせられています」(下関氏)

 驚愕のボリュームを誇るミキランチだが、さらに驚くべきはその値段だ。

「ミキランチは先代の頃から存在していたメニューで、お客さんの要望を聞きながら今の形になったそうです。価格は500円で、この価格と内容は私が『キッチンミキ』を知った2005年から変わっていません。

 コロナ禍になってから『キッチンミキ』はテイクアウトにも対応しています。もともとワンプレートのミキランチは、テイクアウトでも違和感なくいただけますよ」(下関氏)

 長年変わらぬ味だからこそ、いつの世も学生の心を掴んでいるのかもしれない。

『プランタン』(喫茶店)/品川区東五反田

 最後にご紹介するのは、JR山手線・五反田駅から徒歩約5分の場所にある「プランタン」。

「フランス語で“春”を意味する言葉が店名になっている『プランタン』は、1977年に創業した喫茶店。ご主人が厨房を、奥様がホールを担当されていて、コロナ禍以前からテイクアウトに対応しています。

 名物料理であるナポリタンは、喫茶店系のナポリタンが好きな人たちの間では有名な逸品です」(下関氏)

 好事家を魅了した「プランタン」のナポリタンとは、一体どのような料理なのだろうか。

「最大の特徴はそのボリュームですね。700円という価格ながら、並盛でも他店の大盛くらいのサイズ感。また、具材もたっぷり使われていて、山頂には目玉焼きがのせられているので迫力があります。

 『プランタン』は椅子やテーブルが小さめで昭和を感じさせる趣なのですが、ナポリタンもケチャップ味が前面にくる、昭和の味となっています。みそ汁がついてくるのも、昭和の純喫茶らしさが感じられるポイントですね」(下関氏)

 美味しいナポリタンをお腹いっぱいに食べたいときに打ってつけのお店というわけだ。また、需要が急増するコロナ禍以前からテイクアウトを採用していたことからは、ニーズの変化を読み取り、時代に対応してきた強かさも伺える。

 物価の高騰や消費増税などで価格変更を余儀なくされることはあっても、ここで紹介したお店はどれも一般的な外食チェーンと比べて遥かに安い価格で商品を提供している。それに加え、充分なボリュームと美味しい料理が胃袋を掴み、支持を得ているからこそ、昭和から現在まで長くお店が存続しているのだろう。

 多くの飲食店が経営難に陥る時勢で、昔から変わらない味、変わらない価格を提供し続ける心意気はつい応援したくなる。テイクアウトに対応しているお店もあるとのことで、近くに出かけた際には一度立ち寄ってみてはいかがだろうか。

(文=二階堂銀河/A4studio)

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