「サラサ」シリーズの新ラインナップ「サラサR」のスタイリッシュな魅力を徹底解剖!

文=他故壁氏
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 ボールペンって、本当に関心がある方でないと、製品名までは憶えてないものですよね。そんな方でも、この形を見たら「ああ、使ったことある」あるいは「いつも使ってる」と思われるのではないでしょうか。

 2003年からのロングセラー、ゼブラのサラサクリップ。

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 ゼブラでは「ジェルボールペン」と呼称していますが、一般的にはゲルインクと言われるタイプのボールペンです。濃くてなめらか、カラーバリエーションも多く、バネで挟み込むバインダークリップが特徴です。

 サラサの名がつく製品は多く、カラー以外のバリエーションも相当数に登るのですが、2021年はそこにさらに新しいサラサが加わりました。

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 R──rich(濃い、あざやか)の頭文字を持つサラサRです。

 サラサRとサラサクリップの違いですが、まず外観上大きな差があります。

 サラサRには0.4ミリと0.5ミリの線幅バリエーションがありますが、サラサクリップと異なり透明部分のない白軸です。黒インクのみ、0.4と0.5の黒軸も存在します。カラーはノックノブと、クリップの先端で示しています。いま流行のシンプルカラーで、ボディデザインそのものはサラサクリップと何ら変わらないのに、カラーとクリップのロゴ表現だけでちゃんと2020年代デザインになっているのはさすがとしか言いようがないです。

 パーツ構成は同様なので、ラバーグリップとバインダークリップはサラサクリップとまったく同じ使用感になります。

 インクに関しては、実はインク成分が異なります。

 サラサRもサラサクリップもジェルインキボールペンであることに変わりはないのですが、サラサクリップが水性顔料インクだったのに対し、サラサRは水性染料を使用したインクになっています。

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 サラサRは謳い文句に「濃い」ことを上げています。HPを見ると「黒が従来品より27パーセント濃い」ことを挙げていますが、この「従来品」がサラサのどの製品なのかは記載がありません。順当に考えるとサラサクリップの黒ではないかと想像されるわけですが、実際に目で見ても「若干濃いかな」くらいの差です。

 実はサラサRは「黒の濃さ」よりも、黒以外のカラーについて「鮮やかである」ことにその特徴がはっきりと出ています。特に明るい色は、より明るく発色しています。

 一般的に顔料インクは紙面に残りやすく光を反射しますので、色をはっきりと表現するのに適しています。染料インクは紙面に染み込んでいくため、鮮やかで透明感のある発色を得ることができます。

 染料インクは耐水性がない(あっても顔料インクに較べると弱い)こともあり、葉書の表書きなど水に触れる可能性のあるものに書く場合は適さなかったり、耐光性が弱く保存書類には難があったりしたため、ボールペンの世界では次第に使用例が減っている方式でもありました。

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 しかしサラサRは、ここであえて「染料インクの鮮やかさ」を前面に出してきました。実際に書いてみると、サラサクリップとサラサRの差はやはり「鮮やかさ」であると感じます。

 そしてもうひとつ副次的に発生しているのが、「染料系の速乾力」です。

 サラサシリーズには、同じく染料系の「サラサドライ」という製品があります。

 これはゼブラの顔料系では成し遂げられなかった「書いた後すぐ乾く」速乾性を染料インクで実現した製品で、表面にインクが残らず素早く紙の内部にインク成分が浸透する機能を持った製品です。

 サラサRはサラサドライとは別系統の製品ですが、サラサドライとほぼ同様の速乾性を保持しています。書いてすぐこすっても、インクがのびたり滲んだりしません。

 さらに言えば、サラサRは染料系のインクを使用したため、その書き心地がゲルインク系とは思えないほど軽いのです。ほぼ直液式水性ボールペンです。

 顔料インクは、色のついた顔料の粒をインク内に大量に保持しています。結果的にそれらは筆記時に抵抗として作用するのですが、インクを濃くしようとすれば顔料が増え、書き心地はやはり重くなります。それに対して染料インクの色素は完全に水に溶けており、筆記時には顔料のような抵抗にはなり得ません。サラサRはそういう意味では、サラサクリップよりも「書き心地のなめらかな」ボールペンだと言えます。

 ただし、染料インクは紙に染み込み滲みます。サラサRは0.4ミリと0.5ミリの製品がありますが、サラサクリップと較べるとワンランク上の筆記線が出てしまいます。サラサRの0.4ミリはサラサクリップの0.5ミリ、サラサRの0.5ミリはサラサクリップの0.7ミリの線幅に相当します。

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 また、書く紙によっては予想以上の滲みが生じたり、薄い紙の場合は裏抜けする可能性もあります。これは購入時、ぜひご自分の使用されるノートの端などでその浸透具合をご確認ください。

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 学習時の強調部分やマーキング、あるいは日常でのメモ書きでも鮮やかな文字を書きたいというニーズに応える、スタイリッシュなサラサの登場です。サラサクリップを使い続けてきた皆様にも、いちどお試しいただきたい製品です。

(他故壁氏)

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