浜田雅功の時代感覚に芸人仲間が苦言 “ブタ”連呼で「家畜じゃない」「ダメですよ、ほんとそれは」

文=wezzy編集部

カルチャー 2021.05.16 07:00

Getty Imagesより

 5月12日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でダウンタウンの浜田雅功が芸人に対して「ブタ」を連呼し、他の出演者に注意される場面があった。

 この日の番組では、曲に合わせて芸人や大食いYouTuber、フードファイターらが流れてくるお寿司やドーナツを食べる早食い企画を放送。最初に挑戦したのはワタリ119、益子卓郎(U字工事)、ニシダ(ラランド)の3人であったが、ニシダの食べるペースが遅いとして、VTRを見ていた浜田は<右のブタ、全然食えへんな><おい、ブタ!><ブタは全然食わへんな>とツッコみ。

 また、餅田コシヒカリ(駆け抜けて軽トラ)、ミナコ(どんぐりぱわーず)、宇都宮まきが早食いに挑戦した際にも、餅田に対して浜田は<紫のブタがずっとなんか……>と不満を口にしていた。

 すると、VTRが終わった後に小峠英二(バイきんぐ)は浜田に対して、<浜田さんが『右のブタ』とか『紫のブタ』とか……家畜じゃないんですよ>と苦言。続けて、松本人志も<1番今、みんなが避けてる言葉ですね>と苦笑い。小木博明(おぎやはぎ)は<浜田さんまだ時代についていけてない><ダメですよ、ほんとそれは>ときっぱり言い放った。

 松本が“ブタ”を「みんなが避けている言葉」と言ったのは、今年3月、東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画・演出を統括していたクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が、渡辺直美を“ブタ”に変身させる演出を提案していたと週刊誌で報じられ、非難が殺到した騒動があったからだろう。ふくよかな体型の人を「ブタ」と嘲るネタは、もはや“面白い”ものではなく“不快”なだけだ。

 今回の浜田の暴言に対しても、視聴者からは「本当に不快だった」「チャンネル変えたくなった」といった批判が噴出。一方で、浜田を注意した芸人たちや番組スタッフには「ちゃんと言ってくれてよかった」「最後を編集で切らなかったのは英断」など、安堵の声も出ている。

 浜田と言えば、フリーアナウンサーの鷲見玲奈にセクハラ発言をしたとして物議を醸したばかりだ。

 問題の発言があったのは、今年4月27日放送の深夜番組『ごぶごぶ』(毎日放送)で、鷲見アナが「女優の仕事をしたい」と明かすと、浜田は<やったらええやん。簡単にできるで、そんなん。絶対><女優にもいろいろあるやん。AVとかもあるし>と返答。

 さらに、鷲見がカップ焼きそばをよく食べると話した時には<え、お前のその乳は……どうなったらそんなになるの? カップ焼きそばでできあがってるわけちゃうやろ?>と発言し、ネット上では、「明らかなセクハラ」「公共の放送でこの発言をスルーすることは問題」といった批判が殺到した。

 また、昨年9月に放送された『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)に水川あさみが出演した際には、水川から過去のセクハラを暴露されている。水川によると、2001年に浜田が出演したドラマ『明日があるさ』(日本テレビ系)の撮影現場で、水川がひとりで椅子に座っていると、浜田は水川の膝の上に対面するかたちで乗り、腰を振ったそうだ。

 浜田は<(水川が)待ち時間にひとりでポツンと座ってたから、場を和ませようという考えで、膝の上に座った>と言い訳したものの、坂上忍からは<浜田さんの話だとイイ話ですけど、あさみちゃんの話はセクハラですから>と指摘されていた。

 ダウンタウンが全盛期であった一昔前までのバラエティ番組では、容姿いじりや男性芸能人が女性タレントの胸を触るといった“ノリ”が平気で流されてきた。しかし、踏みつけられていた人々が声を上げることで、徐々に時代は変化。それでも、「ブタ」発言や鷲見玲奈アナへのセクハラ発言、水川あさみへのセクハラの意識の無さなど、浜田の笑いの感覚は今も当時のままなのだろう。

 浜田を注意する芸人たちは、視聴者が求める笑いを理解し意識をアップデートし始めている。常にお笑い界の第一線を走ってきたダウンタウンだが、このままでは浜田が他の芸人たちに喰われる日も近いかもしれない。

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