
世界一役に立たない育児書(C)wezzy
3歳児神話というのは、「子どもが3歳になるまでは、常に家で母親が育てないと、その後の成長に悪影響を及ぼす」という考えです。日本には「三つ子の魂百まで」という言葉もありますよね。実際のところ、3歳児神話というのは本当なのでしょうか? じつは、この考えはもう古く、すでに根拠がないとして否定されています。そこで、これから支持されるであろう新説を紹介します!
3歳児神話とは…3歳まで神レベルにかわいくて尊い説

(C)かねもと
実は、3歳児神話というのは「3歳まで神レベルにかわいくて尊い」という説なんです!
かわいい子どものことを「天使のよう」とたとえたり、生まれたての姿を「神々しい」と感じることがありますよね。生まれたての赤ちゃんから3歳まで…それは子どもが神のようにかわいい時期ということ。3歳児神話とは、この時期のあふれんばかりの尊さを語ったものなのです。

神のようなかわいらしさでも、これはもののたとえなので、本当は3歳を過ぎても神話のようなかわいさは継続します。(C)かねもと
また、3歳までは神のようなエピソードを持っていることも多いのです!
例えば…
・赤ちゃんを抱いて歩いていると、みんなが道を開けてくれた
・小さな子がいると、みんなが幸福を感じ、笑顔になる
・親戚の集まりで、神のようにちやほやされるという扱いを受けた
などなど、見たり、体験したことのある人もいるのでは。エピソードの内容は、まるで神話のようですね。

そこにいるだけで神扱い!(C)かねもと
まとめ:これまでの3歳児神話はもう古い
3歳児神話というのは、70年以上前のイギリスの研究が元になっています。しかし研究内容そのものよりも、現代では「子どもが小さいうちは、子どものそばにいないとかわいそうだ」という圧に使われていました。
その研究内容も、最初に書いた通り、近年では否定されています(※1)。「母親との関係・家庭での保育が大事」なのではなく、3歳までの言葉でのコミュニケーションや体験、信頼できる大人との愛着関係が大事ということ。父親はもちろん、祖父母、保育士、その子を愛してくれる人なら誰でも大丈夫なんですね。
そもそも神話と呼ばれるようになったのも、根拠があきらかでないのにまるで事実のように扱われたからです。
今の3歳児神話が過去のものとなり、「3歳(くらいまでの、小さい子)の可愛さ、生ける神話じゃん」という解釈が広まればいいなと願っています。
つまりこの記事がバズるとその可能性が高まるので、何卒よろしくお願いします。
※1 1998年に出された『厚生白書(平成10年版)』に「少なくとも合理的な根拠は認められない。」と書かれている。
https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/kousei/1998/dl/04.pdf
参考
『小児科医ママが今伝えたいこと 子育てはだいたいで大丈夫』(内外出版社)森戸やすみ
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