ナガサワ文具センター女性スタッフが考案した「オノマトペインク」はポップで心が躍る万年筆インク

文=出雲義和
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 神戸ナガサワ文具センターの人気万年筆インク「神戸インク物語」に新しく「オノマトペインク」がラインナップに加わりました。

 今回は神戸という枠を越えて、日常を心で感じる言葉と色で表現したこのインクはナガサワ文具センターの女性スタッフの感性で生み出された新しいコンセプトの万年筆インクです。

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日本で初めてのオリジナル万年筆インクの神戸インク物語

 「神戸インク物語」ってなに?という人のために簡単に紹介すると、神戸に本店を構える老舗文具店ナガサワ文具センターが2007年に発売した、日本ではじめての店舗オリジナルカラーインクで、現在の「インク沼」と呼ばれるカラーインクブームの先駆けとなった存在です。

 2021年8月現在、定番インクが80色、イベントや店舗限定等で発売したインク31色と名実ともに、日本を代表する万年筆インクとして海外からも買い求めに来るファンがいるほどの人気ブランドでもあります。

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女性スタッフが手掛けた新しいナガサワ文具センターのオリジナルインク

 これまでの「神戸インク物語」はナガサワ文具センターの竹内直行室長がすべての色を手掛けてきましたが、「神戸インク物語」ではない新しいインクの企画を立ち上げることになり、今回担当に抜擢されたのがナガサワ文具センター6年目の幣真実さん(神戸煉瓦倉庫店店長)です。

 書くことも描くことも大好きな幣店長が、日々の生活の中にある特別でない日常を言葉と色で再現したのが、「オノマトペインク」です。

オノマトペインクのラインナップ全6色

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第1弾は全6色を同時発売

 オノマトペ(onomatopoeia)とは擬態語や擬音語といった、ある音に似せて人工的に作り出す音や音響・音声を真似て出す音といった意味。

 「オノマトペインク」は私たちが日常生活のなかでも親しみのある「どきどき」「きらきら」といった言葉をモチーフに、幣店長が生み出した素敵なインクです。

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 透明感のある紫で表現した「うとうと」は、眠ったときに見る夢からこの名前にたどり着いたといいます。日だまりのなかで心地よさそうに眠る猫の姿をイメージさせるインクです。

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 好きな人と待ち合わせをしたときの期待と不安が重なりあった時の気持ち「どきどき」をピンクで表現したこのインクからは、微妙な女性の心象が伝わってきます。

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 窓辺に飾ったガラスびんを通して差し込んだ光の輝きをイエローで表現した「きらきら」は、春先のやわらかな光を思い起こさせます。

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 さわやかな青空を泳ぐ鳥の姿をイメージしたという「すいすい」は、神戸の特定の場所を示したインクではありませんが、煉瓦倉庫店の裏手にある神戸ハーバーランドの青い空と海を思わせます。

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 金木犀の花が落ちる姿から「ぽろぽろ」と名付けられたオレンジの色は、甘い香りが伝わってくる金木犀のジャムをイメージしたインクです。

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 家で栽培している豆苗がすくすくと伸びる姿に愛着をおぼえてしまい、食べることができなくなってしまったという体験から生まれた「にょきにょき」は、豆苗の生命力を緑で表現しています。

「オノマトペインク」をより楽しくするアイテム

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オノマトペインクと一緒に楽しむからっぽペン

 「オノマトペインク」の発売に合わせて、オリジナルデザインの「からっぽペンほそ芯」が同時発売されました。

 呉竹株式会社から発売されているこの製品は、インクの入っていない空芯に自分のお気に入りの万年筆インクを入れることで、オリジナルのペンをつくることができる新しいスタイルの筆記具。

 市販されているモデルは無地になりますが、ナガサワ文具センターオリジナルモデルは「オノマトペインク」にあわせたデザインが軸にプリントされている特別な「からっぽペンほそ芯」です。

新色速報

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オノマトペインクの新色

 まずは6色からスタートした「オノマトペインク」に、早くも新色「ぷかぷか」「カシャカシャ」の2色が8月7日に発売されることになりました。

・「ぷかぷか」は明るい水色で海やプールに浮かぶ浮き輪をイメージした夏らしいインクです。
・「カシャカシャ」は幣店長の好きなフィルムカメラからインスパイアされた、グレー系のインク。「オノマトペインク」では1番最初にイメージしたモデルでしたが、第1弾では明るいカラーを中心に揃えたために、今回が念願の商品化になります。

進化を続けるナガサワ文具センターオリジナル万年筆インク

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 日本ではじめてのオリジナルカラーインク「神戸インク物語」は、ナガサワ文具センター企画室室長の竹内直行さんが、阪神淡路大震災で傷ついた神戸の街と神戸の人たちの復興のために生まれたインクでした。

 阪神淡路大震災からすでに四半世紀がたち、新しい世代による新しいインクを作りたいという思いから、中堅ベテラン社員を介さず室長自らが若手スタッフと取り組んだインク「オノマトペインク」は、「神戸インク物語」の妹分的な存在ですが、産みの親である竹内室長から見ると娘のような存在かもしれません。

 基本色をベースにして、何気ない毎日の日常のなかで常に寄り添ってくれる「オノマトペインク」は、次世代にむけた新しいスタンダードになる予感がする万年筆インクです。

撮影協力:ナガサワ文具センター煉瓦倉庫店

販売 ナガサワ文具センター
商品 オノマトペインク
種類 6種
・うとうと(紫)
・どきどき(ピンク)
・すいすい(青)
・にょきにょき(みどり)
・ぽろぽろ(オレンジ)
・きらきら(黄)
容量:25ml
価格 2200円(消費税込み)

商品 からっぽペン オノマトペインクオリジナルデザイン
価格 260円(消費税込み)

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