「だじゃれ」と言われてイメージするのはどんなことでしょうか?
いわゆる「親父ギャグ」を思い浮かべて、「寒ーい!!」と周りから言われてしまうイメージでしょうか?
辞書でだじゃれ(駄洒落)を引くと「少しも感心できない、つまらないしゃれ」と書かれています。
しかし、そんな悪いものでもありません。
だじゃれには、「人間関係を円滑にし」「場の雰囲気を和らげ」「心にゆとりと潤いをもたらす」という側面もあります。つまり「だじゃれが広がれば世界は救われる」。そんな思いを胸に活動している団体が一般社団法人日本だじゃれ活用協会です。
娘(5歳)が5歳の誕生日を過ぎた頃からだじゃれに興味を持ち始め、頻繁にだじゃれ(本人はそう思っている)を口にするようになったことから、SNSに何気なく「娘がだじゃれにハマっています」と投稿したところ、「親子だじゃれ教室」というワークショップを教えていただきましたので、参加してみました。
2021年6月13日に行われた「親子だじゃれ教室@オンライン」は、今まで対面で行っていた「親子だじゃれ教室」がコロナ禍の影響を受けて、オンラインでの開催(Zoomを使用)となったものです。
小学3年生程度のワークショップとしてプログラムが準備されていましたが、最年少は保育園年長組である私の娘、一番上は小学3年生の5組6名(1組はきょうだい参加)のお友達が参加しました。なお、事前に「未就学児から小学校低学年のお子さまの場合は様子を見て大人がフォローする」ように事前連絡がありました。

娘も初めは緊張していました
今回は子ども向けのワークショップで、目的として挙げられたのは「だじゃれによって子どもの言葉力を高めたい」ということ。協会によると子供たちに人気のアニメにはだじゃれが多用されているのだそうです。だじゃれは「似ている音を持つ言葉をかけるコトバ遊び」と言えます。語彙力が増えてくる小学生頃に最適な遊びであるだけでなく、遊びながらたくさんの言葉を増やし、学ぶこともできるのです。

簡単に行われた「だじゃれとは?」という説明
ワークショップは2時間程度のプログラムでした。
まずは自己紹介。娘は司会者に「言いたいだじゃれはあるかな?」との質問に自信満々に「ふとんがふっとんだ」といったベタなだじゃれと、大好きなアニメ「ポケットモンスター」のキャラクターのだじゃれで応じます。主催の方々が笑ってくれたことに、娘もニッコリ。
子ども向けのワークショップであるだけあって、だじゃれを理屈ではなく体験することで学んでいきます。
冒頭で行われた「だじゃれ穴埋めクイズ」では、イラストが描かれたボードが登場。そのイラストはだじゃれを表していて、どんなだじゃれなのかを当てるクイズでした。レベル1から一番難しいレベル100まで。徐々に我先にと子どもたちから声が上がり始めました。

だじゃれ穴埋めクイズの一場面
緊張がほぐれてきたら赤チーム・白チームに分かれての対抗戦のスタート。「だじゃれdeビンゴ」では4×4のマス目を動物の名前で埋めて相手チームと交換。受け取ったビンゴに書かれている動物名でだじゃれを考え、判定員がOKを出すとそのマスはクリアとなります。最終的に列数が多いチーム、もしくは早くすべてのマスをクリアしたチームの勝利です。
「くまがくま(こま)った」
「ゴリラはもうコリゴリだ(ゴリラ)」
「リスがスリにあった」
などと可愛らしいだじゃれが次々に登場。残念ながら「だじゃれdeビンゴ」では娘のチームは負けてしまいましたが、3つのゲームを行い2勝1敗で優勝することができました。

チーム戦の結果表
さて、ワークショップに参加した後の娘の様子ですが、今まで勢いのみで言葉が何もかかっていないものを「だじゃれできた!」と発表していたのが改善され、だじゃれの本質を体で理解したようです。何か思い浮かぶと「面白いだじゃれを思いついた!」とよく発表してくれます。
なお、次回の「親子だじゃれ教室」は2021年10月に開催予定です。
だじゃれが浮かぶということは根底に多くの言葉が頭の中に整理されていて、瞬時に必要な言葉を引き出しから取り出せるということ。お子さんの語彙力強化に「だじゃれ」、真剣にお勧めします。