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Q.年末年始なのに子どもが高熱を出しました。救急を受診すべきでしょうか?
A.眠れないほどつらそうな場合ほか、以下のようなときは受診しましょう。
病院や診療所が開いていない夜間や休日に、子どもが熱を出したり嘔吐したりと体調を崩すと心配になりますね。小児科医である私も、自分の子どもが小さい頃に吐き続けていたので急性虫垂炎ではないかと疑い、急いで受診したほうがいいかもしれないと不安になり、あわてて友人の医師に相談したことがあるくらいです。
受診するかどうか迷うときは、お子さんが眠れるかどうかで判断するといいでしょう。「熱はあるけれど眠っている」などという場合には、必要に応じて市販薬(アセトアミノフェン)を使ったりしながら様子を見てもいいと思います。ただし、生後6か月以下の子どもが37.5度以上の熱があるときや哺乳量が普段の半分以下になったとき、普段お世話をしている保護者の方から見てお子さんの様子がいつもと明らかに違う場合は早めに受診しましょう。
一方、眠れないほど具合が悪い場合は、自治体のウェブサイトなどで公開されている地域の当番医(休日に順番で診療している医療機関)を受診してください。当番医を受診できない場合、症状が重い場合などは、近くの救急外来のある病院、救急指定病院などに電話して、子どもを診られるかどうか聞いてみてください。新型コロナウイルス感染症を疑う場合は、その旨も伝えるようにします。
そして命の危険があるかもしれないときは、119番に電話をして救急車を呼びましょう。具体的には意識がない、けいれんが5分以上続いている、ろれつがまわらない、呼吸や脈が弱かったり止まっていたりする、心臓が動いていない、出血がひどいなどの場合です。どうしたらいいか迷う場合は、小児救急でんわ相談(#8000)、自治体ごとに設けている救急相談ダイヤル(東京都は#7119)に電話して相談してみてくださいね。
急に病院にいくときは、つい気が動転して保険証や母子手帳、お薬手帳などを忘れがちです。一刻を争う場合は別として、できるだけ持参するようにしましょう。
<今回のポイント>
○受診の目安のひとつは「眠れるかどうか」
○つらいときは当番医か救急外来を受診
○命にかかわるときは119番を
○判断に迷うときは救急相談のダイヤルへ

森戸やすみ『小児科医ママの子どもの病気とホームケアBOOK ~いつものケアから不調のときの対処法まで』(内外出版社)