特別展だからできる普段と違う展示
さて堪能したところで改めて、この展示を企画した背景を伺いました。
「水族館では、どこの水槽にどんな魚を入れるかが大体決まってしまっているんです。でも特別展なら、本館では光を当てられない生き物を主役にすることができます。しかも、水の生き物に限定されません。解説文も、水族館のアカデミックな説明とは違った雰囲気を楽しんでいただけるのではないでしょうか」(今井さん)
確かに「おむつなしでは生活困難になってしまうので要注意!」(※バラムツの解説)、「蜂の巣からつまんで出したときの快感」(ハチノコの解説)とか、一般的な水族館の解説では出会えない言葉です。
「生き物を食べるというのは、私たちの生活の中でとても身近な行為です。そうした食を切り口に、命をいただいて生活しているということや、繋がりを感じていただけると嬉しいです。最近は子供たちも学校でSDGsなどを学ぶようになってきていますから、こうした話題にも理解があり、ファミリーで楽しんでいただけるのではと思います」(広報)
解説パネルの面白さに笑い、時には親子で真面目に「へえ〜」と頷き、意外な正体や、食べるとヤバい生き物に震え……、超濃厚な展示でした。
昆虫食の自動販売機もある!
一方の子供たちは、意外にも食用コオロギに反応。会場近くに設置された昆虫食自販機で、Oさん息子は「コオロギクッキーなら食べられそう」。娘は「お友達に、ソース味のコオロギ買っていく!」。母のイチ押しは蝉なんだけどな。と言いながら、「虫を食べるのは絶対に無理」と言っていた子らが少し歩み寄りを見せたのは、企画展のおかげでしょう。
特別展を堪能した後は水族館へ
その後、水族館本館へと移動し、そこではひたすらに美しい水槽に親子で脳内トリップ。笑って驚いて、感動する。感情がダイナミックにゆさぶられる、春のお出かけでした。
ただ「かわいい」「きれい」だけでない生き物との関わりを再確認できた、一味も二味も違うサンシャイン水族館の特別展。帰宅後は、お友達に虫土産を渡すというイベントもまだ待ち構えています。これまた、楽しみすぎる。
information
<特別展「美味しくてすごい生き物展〜美食奇食珍食生物図鑑〜」>
開催期間/3月18日~7月10日まで
場所/サンシャイン水族館特別展会場
営業時間/平日10:00~19:00、休日10:00~20:00
※最終入場は終了30分前 ※変更の場合あり
料金/特別展のみの入場の方:900円(前売り800円)
水族館本館や対象施設・イベントご利用の方、年間パスポートをお持ちの方:400円
WEB/https://sunshinecity.jp/file/aquarium/oishikute_sugoi/
※会場内での食品の提供はありません
<サンシャイン水族館 本館>
営業時間/9:30~21:00※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり
入場料/大人(高校生以上)2,400円、こども(小・中学生)1,200円、幼児(4才以上)700円
※変更の場合あり
所在地/東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
問合せ先/サンシャイン水族館 03-3989-3466
https://sunshinecity.jp/aquarium/
(おまけ)
子供らをギョロリと目で追うように見えたマンボウに、全員で大爆笑。(水族館本館内)